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COMMUNICATIVE GRAMMAR INSTRUCTIONとは

この章に入る前に、以下の質問を考えてみてください。

i.       あなたが考える文法の定義は何ですか。
ii.      文部科学省は、あなたにどのように文法を教えてほしいと考えていると思いますか。
iii.      文法とコミュニケーションはどのように関係していると思いますか。
iv.      文法を教えるのに最も良い方法は何だと思いますか。

文法とは

文法をどのように教えるか、またどのように学ぶかを考える前に、まず文法とは何かを考える必要があります。文法とは、外国語を話すために覚えなければならない規則のリストだと思われがちです。しかし実際は、その言語を話す人の頭の中に存在し、その人たちの間で共通に共有されている知識であり、文法ありきではないのです。文法辞典や教師指導参考書に書かれている文法は、その言語話者が暗黙のうちに知っていることを規則化しようとしたものです。特に第二言語学習者のために、言語習得の近道となるような規則を示しています。第二言語の文法は、その言語に触れることで習得することができますが、規則を示すことでそのプロセスを早めることができます。

 

文法を定義する際に、記述的文法と規定的文法という区別がよくなされます。記述的文法とは、その言語話者が何を言っているのか、どのような文法規則を適用しているのかを書き留めたものです。規定的文法とは、書き留められた規則を使って何が「正しい」文法なのかを判断し、人々が何を言うべきかを規定したものです。

 

誰かにその言語の話し方や使い方を教えるときに、書かれた規則に沿って人の表現を修正するといった癖がついてしまうことがあります。文法規則に則って、生徒の誤りを必要以上に正すことは危険です。そのような教え方は、言語がコミュニケーションのために使われるものであり、状況によっては多少の不正確さも許容されることを忘れさせてしまいます。新しい言語を使うと、必然的に文法の間違いが出てくるものです。生徒たちは、学習した知識を使って、間違いを恐れずに定期的に話す練習をする必要があります。

 

文法と、意図した意味(intended meaning)を伝えることの間には密接な関係があります。「She's watching TV」という発話は、誰かが今何をしているかを説明しています。それは、「What is she doing?」という質問に答えたものかもしれません。「She watches TV」という発話は、「What is she doing?」という質問に対する応答ではありません。それはその質問に対する奇妙で混乱した答えとみなされるでしょう。しかし、「She watches TV」という応答は、「What does she do in the evenings」という質問に対する良い応答です。現在形を使うか現在進行形を使うかというわずかな文法の違いが、私たちの応答を効果的なものにしたり、混乱を招くものにしたりするのです。文法をコミュニカティブに教える際には、このような違いについて考え、生徒に意味の違いを明確に伝えられるようにする必要があります。そのためには、「She's watching TV」や「She watches TV」など、誰がどのような状況で話しているのかを教師自身が頭の中で整理しておくことが効果的です。

 

文法についてのもう一つの考え方は、『どんな文法を教える必要があるのか』ということです。中学校では、英文法のすべてを生徒に教える必要はありません。幸いなことに、それはおそらく不可能なことです。求められているのは、文部科学省の学習指導要領に記載され、文部科学省認定教科書に掲載されている基本的な英文法的特徴を教えることです。このように考えれば、文法はそれほど怖いものではなく、この文法を生徒に教えるにはどうしたらよいかということに集中することができるのです。

学習指導要領では、文法に関してどのような目標が設定されているか

2017年の「学習指導要領」は、文法とコミュニケーションの関連性や、文法をどのように教えるべきかについて、率直に述べています。提言は、「文法はコミュニケーションを支えるものであり、コミュニケーションを円滑に行うとともに,内容を伴う豊かなコミュニケーションを図るためには,文法事項を正しく理解することが重要である」(文部科学省、2017年)という考え方に基づいて行われています。カリキュラムの文書はこう続きます「あくまでコミュニケーションを図る言語活動において活用することを目指して,こうした指導が行われるべきことに十分留意する必要がある」(文部科学省、2017) 。このメッセージは、次の一節によって強調されています

 

「(イ) 文法はコミュニケーションを支えるものであることを踏まえ,コミュニケーションの目的を達成する上での必要性や有用性を実感させた上でその知識を活用させたり、繰り返し使用することで当該文法事項の規則性や構造などについて気付きを促したりするなど、言語活動と効果的に関連付けて指導すること」(文部科学省、2017: 93)

 

また、文部科学省が提唱する文法指導の方法について、次のような記載があります。

「文法とコミュニケーションを二項対立的に見てはならない。文法をその伝える内容や目的、場面、状況といったことと分離せずに、それらと密接に関連させた形で、効果的な導入、指導、練習方法を工夫することが求められている。文法構造の概念的な理解だけを追求して、一方的な教師の説明に終始するのではなく、コミュニケーションの目的を達成する上で、いかに文法が使われているかに着目させて、生徒の気付きを促す指導を考えるべきである。」(文部科学省、2017: 93)

 

そのため、本サイトのアプローチは文部科学省の勧告に沿ったものであり、文法をコミュニケーションに必要な補助手段として捉えることを目的としています。文法がなければ、第二言語で効果的かつ効率的なコミュニケーションをとることは困難です。また、第二言語でのコミュニケーションを試す機会が多くなければ、文法は死んだ知識になってしまいます。理論的には知っていても、実際には使えない知識なのです。学んだ文法を生かすためには、文法を使う練習をする必要があります。そして、文法を使う練習をすることで、生徒たちは文法の仕組みや意味をより深く理解することができるのです。「学習指導要領」にはこう書かれています

 

「文法事項を学んでは意味ある文脈の中で使い、使っては学ぶといった、理解や練習と実際の使用のサイクルを繰り返す中でコミュニケーションを図る資質・能力を育成していくことが大事である」(文部科学省、2017: 93-94)

 

これらのカリキュラム目標は、指導によってどのように達成されるのでしょうか。

 

カリキュラムで定められた文法指導の目標を達成するには、2つの方法があります。

a. 自分の教え方や文法に対する先入観を疑うこと。

b. すべての授業で、生徒が文法を使う練習をする機会を作ること。

 

文部科学省の目標に共感し、生徒たちに英語が国際社会で活躍するための有用なツールであると感じてもらいたいと思っていることでしょう。しかし、文法とコミュニケーションをどのように結びつけるのかについては疑問に思っているかもしれません。文法とコミュニケーションは、一見すると結びつかない2つの存在です。文法はしっかりとした根拠があり、テストしやすい有形のものであるのに対し、コミュニケーションは偶発的で一時的なものであり、学校の教科として評価するのは難しい無形のものです。実際には、将来英語でコミュニケーションを取らなければならない生徒はごく少数で、大多数の生徒は英語でコミュニケーションを取らなければならない状況に直面することはないだろうと感じているかもしれません。

 

文法とコミュニケーションを近づけるための最初のステップは、文法に関する自分の教え方を振り返ることです。ご心配なく。トレーニングキャンプに行ったりする必要はありません。次のような質問を自分に投げかけて、文法を教える方法について調べはじめましょう。

 

  • どのような方法で授業で文法指導や活動を行っているか。

  • それらの活動がどれだけコミュニカティブであると感じているか。

  • 文部科学省が推奨している指導方法は何か。またその指導方法を踏襲した授業を行っているか。

 

文法指導法について考え始めると、教師自身と英文法との関係についても考えるようになるかもしれません。

 

  • 私は文法が好きだろうか。

  • 文法を教えるのは好きだろうか。

  • 生徒に文法を説明することに自信があるだろうか。

  • 教師自身が文法を理解するために努力する必要があるのだろうか。

 

これらの振り返りにより、より深い質問を考えることができ、それが自身の教育における新しい試みのきっかけとなるかもしれません。

 

  • 文法とは明確な規則に基づいたものであるか、それとも曖昧なものであるか。

  • 文法はコミュニケーションを通して習得できるのか。

  • 生徒と一緒に英文法を調べて、実社会でどのように使われているかを探ることができるだろうか。

このような反省と再検討のプロセスを経ることができれば、文法指導が面白い難問であることに気づくでしょう。また、教室で文法指導そのものを研究することもできます。この研究のプロセスは、教室を面白くて変化に満ちた場所にしてくれます。

 

文法の役割やコミュニケーションとの関連性を探っていくうちに、すべての授業で生徒が文法を使う練習をする機会を作る必要があると確信するようになるでしょう。文法の使用が不可欠な状況で意味を伝えるために文法を使ってみないと、生徒は本当の意味で文法を理解できません。授業で文法項目を説明することは、文法項目を習得するための第一歩となりますが、その文法項目を完全に理解し使いこなせることとは全く別の問題です。生徒は、特定の目的や効果を達成するために、その文法項目を使うことが要求される状況で、試してみる必要があります。そうすることによってその文法項目を使いこなすことができるようになります。

文法をコミュニカティブに教えるとは

すでに示唆されているように、文法とコミュニケーションは、教室で生徒が文法を使って意味を伝えようとする練習活動を行うことにより結びつけることができます。どんなに文法の説明をしても、実際に他の生徒と一緒に練習してみないと、文法の意味や使い方は部分的にしか理解できません。少なくとも、これはコミュニカティブ・ランゲージ・ティーチング(CLT)の名のもとに提唱されている議論です。ここでCLTの根拠となる概念を簡単に紹介します。詳細については、第2章の最後に紹介した資料を参考にしてください。

 

 

形式・意味・用法 (Form, Meaning and Use)

 

- 形式:文法構造がどのように形成されているか確認すること。

- 意味:文法構造の基本的な意味を確認すること。

- 用法:文法構造が実際の状況でどのように使用されるかを確認すること。

 

コミュニカティブ・アプローチによる言語教育では、文法構造の「形式」「意味」「用法」を教えます。生徒は当然、文型の正しい作り方を学ぶ必要があります。また、日本語と文法構造がどのように異なるかを知ることも、当然有益なことでしょう。文法が文意にどのように影響しているかを学ぶ必要もあります。しかし、コミュニカティブな授業を行うためには、ある文法構造がどのような場面で使われるのかを学ばなければなりません。実社会で何かを達成するために文法構造を使う能力を身につければ、それは英語でのコミュニケーション方法を学んだことになるのです。そのためには、単に文型や基本的な意味を確認だけではなく、コミュニケーション上の目標を達成するために必要な状況で文型を使用する練習をさせる必要があります。

 

意味と用法の違いをより明確にするために、例を挙げます。以下の2つの文を考えてみましょう。

i.       ‘I finished my homework’ 

ii.      'I've finished my homework'

文脈がなくても2つの文に意味を持たせることができます。過去形の文(i)では、宿題をするという行為が終わったことを言っていると説明できます。現在完了形の文(ii)では、宿題をするという行為が終わったということだけでなく、宿題をするという行為が何らかの形で現在に関係しているということを言っています。これが文意です。しかし、生徒は、ある状況において、過去形と比較して、現在完了形がどのように使われるかを理解する必要があります。宿題をするという行為のどこが現在に関連しているのでしょうか。例えば、ある生徒が家でテレビを見ていると、母親が部屋に入ってきます。彼は「I’ve finished my homework」と言って、自分がテレビの前に座っている理由を説明します。彼は、母親がなぜ彼が宿題をしないでテレビを見ているのか不思議に思うことを知っているので、過去の行為が今していることに関連していることを示すために現在完了形を使っているのです。この理解がないと、このような文脈の中で生徒は過去形を使うことになります。文法を教える際には、基本的な文の意味を教えるだけでなく、その文法が文脈中でどのように使われるのかを生徒に理解させる必要があります。

 

Knowing that vs. Knowing how to

 

文法を教える時に知っておくべきもう一つのポイントがあります。それは、構造の形と基本的な意味についての知識、またその構造をいつどのような場面で使うかという知識はまったく異なるものだということです。

 

前者は宣言的知識(declarative knowledge)と呼ばれ、例えば、単純な疑問文は主語と動詞が反転して形成される知識などです。(You are from Sydney. → Are you from Sydney?)後者は手続き的知識 (procedural knowledge)と呼ばれ、例えば、ある情報を確認するために単純な疑問詞が特定の状況でどのように使われるかといった知識です。(メグがオーストラリアから来たと自己紹介した後に、海斗が使った「Are you from Sydney?」)意味のある状況下(文脈)で構造を使用する実質的な練習がなければ、生徒がこの手続き的知識を完全に習得できるかどうかは疑問であり、おそらく生徒は英語の「ペーパードライバー」のままで、文を作ることはできても実社会でそれを使用することはできないでしょう。

 

明示的な文法指導と「暗黙の」文法指導 (Explicit grammar teaching vs. ‘Implicit’ grammar teaching)

 

3つ目の区別は、明示的な文法指導と暗黙の文法指導についてです。教師が文法を明示的に説明する場合、通常は構造の形式的特性を強調し、その構造がどのように使われるかについて軽く触れます。これは、宣言的知識として生徒に吸収される可能性があります。しかし、生徒がそのような明示的な説明から得たものは、生徒が文法を使って何らかのコミュニケーションタスクを遂行する練習をさせない限り、すぐには、あるいはかなりの時間をかけても、手続き的な知識(knowledge how to)に変換されないことがほとんどです。そして、生徒がリアルタイムのコミュニケーションのプレッシャーの中で、この知識を駆使できるだけの自動性を身につけるには、多くの練習が必要になります。したがって、文法をコミュニカティブに教えるためには、教師がその文法を使って練習している生徒の会話を聴くことが必要だと言えるでしょう。そのためには、教師は文法について説明しすぎず、生徒が文法を使って会話できる時間を最大限取る必要があります。

 

暗黙の文法指導では、教師は生徒が文法を実際に使える環境を作ることとなります。教師の役割は観察者であり、タスク時・後のフィードバックを提供することです。もちろん、最初に簡単な形の説明は必要ですが、教師の時間の大部分は、生徒が新しい文法を使って練習するのを聴き、モニター(観察)し、フィードバックを与えることに費やされるべきです。

 

エラーとミス (Errors and Mistakes)

 

生徒はコミュニケーションをとるとき、必然的にミスをします。重要なことは、私たちがこの必然性を受け入れ、生徒のミスを介入の機会として利用することです。そのためには、今までにない方法で文法を教える必要があります。文法を補修的に教え、それぞれの生徒が文法項目を習得しているかどうかを測り、それに合わせて介入を行う必要があります。生徒がコミュニケーションをとっているときに対応することで、教師(および英語能力の高い生徒)は、ペアの生徒がターゲット文法項目を使って意味を伝えようとしている瞬間に、絶妙なフィードバックを与えることが可能になります。生徒が新しい文法を使いたいと思ったその瞬間にサポートのためのフィードバックを行うことができれば、貴重な学習の機会を得ることができると言えるでしょう。生徒がコミュニケーションタスクを遂行するために新しい文法知識を必要とするときに、的確にフィードバックが行われる場合、その文法指導は「Integrated focus on form」と呼ぶことができます。

 

この種の文法指導は、エラーがあってこそ成り立つものです。生徒が新しい文法項目をどのように使っていいかわからない、あるいは実際にはまだ正式に学んでいない場合でも、それを使わなければならない文脈(タスク)を作ることで、生徒は苦労しながらも、できる限り意味を伝えようとします。新しい文法を必要としているときに、それがより効果的、効率的にコミュニケーションを実現するために役立つことを示すことができれば、彼らはその意味を徹底的に吸収することができるでしょう。先生が単に「覚えればいい」と説明するよりも、はるかに深く意味を吸収するでしょう。このような文法指導の考え方では、間違い(エラー・ミス)等は歓迎されます。実際、エラーは文法学習の原動力となります。

 

これは、教師が生徒に文法を説明してはいけないということではなく、文法の説明はコミュニケーションのための練習と結びつけるべきだということを意味しています。生徒がコミュニケーションタスクに取り組む前でも、最中でも、直後でも、説明は実際の練習と関連している必要があります。このように考えていくと、説明と練習のタイミングや順序が、文法指導の効果に大きな影響を与えることに気づくでしょう。

 

モニタリングとフィードバック(Monitoring and Feedback)

 

生徒が本サイトのコミュニケーション・タスクに取り組んでいる間、教師は積極的に行動する必要があります。生徒がどんな言葉を発しているかをモニターするために、近くまで行き、会話に耳を澄ませる必要があります。もし生徒が間違った文法を使っていることに気づいたら、そのフレーズ(文)を教師が正しい形でリキャスト(言い直すこと)することで、生徒に正しい形を認識させ引き出すようにします。そして生徒が(暗黙の)修正を理解して正しい形でフレーズが言えるかどうかを見守ります。生徒がリキャストを真似しなかった場合は、より明確に介入します。教室内を歩き回って生徒の会話を聞いていると、多くの生徒が犯している一般的なミスがあることに気づくかもしれません。これは、文法の補習のための格好の材料です。生徒がタスクを終えた後、あるいはタスクをしている最中に、多数が苦手としている文法の一部に注意を向け、生徒から正しい形を引き出すことができます。生徒は文法に関する重要な情報を、コミュニケーションのために必要な時(または直後)に得られるので、このような文法の教え方は非常に効果的です。このように、私たちは生徒の間違いをすべて正すのではなく、生徒が自己修正できるようなフィードバックを与えることができます。私たちの仕事は、間違いをなくすことではなく、生徒がどこで間違っているのか、どうすればより効果的に文法を使えるのかを自分で理解できるようにするために、間違いを利用することなのです。

 

意味のある文脈と実践 (Meaningful context and Practice)

 

では、教師は何をすればいいのでしょうか。もちろん、生徒が文型を作る方法を理解していることを確認することは非常に重要です。これは、丁寧かつ簡潔な説明と、管理された口頭およびライティングによる練習を通して行うことができます。しかし、もし生徒を次のレベルに進ませ、文法項目の使い方を習得させたいのであれば、意味のある文脈で文法を使う練習をする必要があります。私たちは、物事を学ぶとき、暗記によって学ぶこと(memorization)も、文脈の中での機能を理解することによって学ぶこと(implicit learning)もできます。第二言語学習では、ターゲットに応じて両方のタイプの学習が必要です。新しい言語で曜日や月、数字等を覚えるには、通常、1つずつ、またはセットで暗記する以外に方法はありません。一方、英語の現在完了がどのように機能するのか、受動態をいつ使うのか、どの冠詞を使うのかなどは、はるかに微妙な概念であり、文脈の中でどのように使われるのかを経験し、徐々に自分でルールを理解していくことによってのみ、本当の意味で理解することができます。教師がルールを教えてくれれば、「理論的に」理解することはできますが、それと実際に使えるようになることとは全く別のことです。

 

コミュニカティブ・ランゲージ・ティーチングにおいて、教師の最大の課題は、生徒が自然に文法項目を使う練習ができる状況を作ることであると言えます。このようなコミュニケーション上の実践(Practice)を幅広く行うことで、生徒は、コミュニケーションのための文法を適切に活用する能力を身につけることができます。

このサイトの狙い

教科書作成者は、それぞれの新しい文法項目を意味のある文脈で提示するために努力しています。教師は、教科書が提供する手がかりに気付く必要があり、作成者が各文法項目の提示のためにいかに意味のある文脈を作り出そうとしたかを十分に認識する必要があるのです。しかし、同時に教師は以下のことを認識する必要があります。

  1. 教科書作成者は、常に意味のある文脈で文法を提示する最善の方法を見つけているわけではない。

  2. 教科書が生徒に提供できる練習量は非常に限られている。

 

教師は、文法が実際の現場でどのように機能し、活用されているかを生徒に示すことが必要です。そのために、最適な意味のある文脈を作っておく必要があります。つまり、より多くの練習タスクや教材を提供する必要があるのです。

 

したがって、本サイトの目的は2つあります。

  1. 教科書で紹介されている文法項目が、通常どのようなシチュエーション(状況)
    で現れるのかを説明すること。つまり、教科書に出てくる文法項目が、実生活でどのように使われているかを示すことである[=GRAMMAR COMMENTARY]

  2. これらの文法項目を日常のコミュニケーション(実生活)で自動的に使えるようになるための膨大な量のアイデアと練習タスクや教材を提供すること。

 

教材は、生徒がペアや小グループで行うスピーキング・タスクのみを取り上げます。これらの教材は生徒の積極性を促し、文法が意味を伝えるためにどのように使われるかを理解するのに役立ちます[=COMMUNICATIVE TASKS]

 

文法解説のセクション(Grammar commentary)で提供されている情報のほとんどは、BNC(British National Corpus)とCOCA(Corpus of Contemporary American English)から注意深く選ばれたものです。アメリカ英語の用法がイギリス英語と著しく異なる場合は、注釈を加えています。その他の文法的な情報は、第2章の最後に掲載されている文法文献から収集しています。コミュニカティブ・タスクのアイデアは、本文中および参考文献リストに記載されている多数の情報源から得たものです。